抗生物質のはたらき1 細胞壁合成阻害薬

 
 

    細菌と人間の細胞が最も異なる点は、細菌には『細胞壁』という細胞を取 り囲む壁があることです。
細菌は、この細胞壁によって自分の形を保つことができるのです。 多くの抗生物質は、この細胞壁を壊してしまう働きがあります。
※人間の細胞には細胞壁というものがありませんので、抗生物質が人間の 細胞を壊すことはありません。

 
 

 

抗生物質のはたらき 2 タンパク質合成阻害薬

 
 

    細菌には自分の体を守る『細胞質』があり、そこには生きるために必要なタンパク質を作るリボゾームという物があります。 この働きを止めて、細菌を壊してしまうのが『タンパク質合成阻害薬』です。
  ※このリボゾームは、細菌と人間では形が違いますので、この薬を使用しても人間のタンパク質には影響ありません。

 
 

抗生物質のはたらき 3 核酸合成阻害薬

 
 

    キノロン系 サルファ剤 リファンピシンなどの抗生物質は核酸合成阻害薬 といわれ、細胞の核酸がつくられないようにはたらきます。
核酸にはDNAとRNAの2種類があり,細胞の中の核という部分で合成を繰り返しています。

 
 


抗生剤の選び方