■ ニシン | 2007.10.24 |
数の子はニシンの卵、卵巣です。 ニシンは東北地方で「かどいわし、かずいわし」とも呼ばれていたので「かどの子」→「数の子」となったようです。見た目も卵がたくさんあって「数」のイメージに合っています。 子持ち昆布はニシンが産卵期に沿岸に押し寄せ「群来」 、海が真っ白になるほど卵が排卵されたときに、昆布にくっついてできたものです。 今はこのようなことが無いため、半ば人工的に生簀に追い込んだニシンに昆布をぶら下げて作っています。 昆布は「よろこぶ」数の子は「子沢山」という意味で珍重されました。 なかにし礼の小説「兄弟」にニシンの「群来」の話が出てきます。 かつて日本は生糸の輸出によって経済が支えられていました。この生糸をつくるカイコの養蚕にニシンの肥料が必要でした。 またニシン油は石鹸の材料や火薬の原料となっていました。 ニシンはお金そのものだったのです。 江戸時代でも木綿の綿花栽培でとても大事な肥料として使われていました。 |