■ 子どもの熱中症、前触れないことも…「言動がおかしい」「高熱」はすぐ救急車を | 6/29(月) 15:11配信 |
読売新聞(ヨミドクター) 子どもの健康を考える「子なび」 新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言が解除され、学校の授業が再開されました。暑い時期の運動で特に注意してほしいのが熱中症です。 読売新聞社 熱中症は、暑さによって生じる障害の総称で、体温調節がうまくできなくなることで起こります。脱水や体温上昇などが主な症状で、ふらふらしたり、息苦しくなったりします。めまいや失神は危険なサイン。呼んでください。命に関わるケースもあります。 応急処置では、日陰のような涼しい場所に移動させ、うちわであおいだり、首やわきの下を冷やしたりします。スポーツドリンクなどで、水分と塩分などの電解質を補給します。 今は感染症対策でマスクの着用が勧められていますが、着用して運動すれば、熱中症のリスクはかなり高まります。スポーツ庁は、体育の授業で着用する必要はないとの見解を示しています。ほかの人との間隔を十分に空けましょう。 熱中症予防には、こまめに水分を補給し、炎天下で長時間運動しないことです。室内でも起きます。体調が悪いときに運動するのは避けましょう。肥満の人も要注意です。日本スポーツ協会が5か条をまとめています。スポーツ中の熱中症事故は、適切に対処すれば防げます。 子どもは、体温調節の機能が未発達で熱中症になりやすいため、保護者ら周囲の大人が異変に早く気づくことが重要です。前触れもなく、突然症状が出ることもあるのが特徴です。 外出自粛で運動不足の子どももいると思います。徐々に運動量を増やし、無理をせずに体を暑さに慣らしていきましょう。 松本秀男(まつもと・ひでお) 整形外科医。慶応大卒。慶応大スポーツ医学総合センター教授などを経て、2019年4月から現職。 |