■ 中国の不正ワクチン、海外での販売も 政府が調査結果2018年8月9日11時00分




北京=冨名腰隆、瀋陽=平賀拓哉






 中国企業が人に接種する狂犬病ワクチンを不正に製造していた問題で、中国政府は7日、調査結果を発表した。不正は4年以上前から始まり、国外で販売されたものもあったという。被害者から不満の声が出ており、政府は無料接種を打ち出すなど対応を急いでいる。


 不正ワクチン問題は先月、吉林省長春の薬品製造会社「長春長生生物科技」が有効期限が過ぎた原液を使って人用の狂犬病ワクチンを製造していたことがわかり、判明した。

 国営新華社通信を通じて政府が7日に発表した調査結果によると、2014年4月からワクチンの製造過程で違反があり、実際の製造日より後の期日や偽の製造番号を記したワクチンが見つかった。一部は国外に販売されていたといい、中国政府は国内分とあわせて回収を進めているという。


中国のワクチン不正製造 背景に高額医療への根強い不満



 中国企業が人に使う狂犬病ワクチンを不正に製造していた問題で、アフリカ訪問中の習近平(シーチンピン)国家主席は23日、徹底した調査などを求める重要指示を出した。薬価問題を描いた映画も大ヒットしており、国民の不満が根強い医療問題の解決が習指導部の重い課題として浮かび上がっている。



 習氏は23日に出した重要指示で、ワクチン製造過程で記録の偽造などの不正が見つかった「長春長生生物科技」(吉林省長春市)への調査と処分に全力を尽くす姿勢を示した。最高指導者が一企業の不正に対し、外遊先から重要指示を発するのは極めて異例だ。