■ 子どもが流される事故が発生、「側溝」の危険を検証 流れに加え“浮力”が引き金に6/8(金) 19:40配信







中京テレビNEWS







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 6日、東海地方も梅雨入り。実はこの季節、町中の思わぬ場所で、子どもが死亡する事故が起きています。

 道路に降った雨水を集め、排水するために設けられている“側溝”。大雨が降った場合は水かさが増し、小学生が流され、死亡する事故が後を絶ちません。

 先月、滋賀県甲賀市で、小学1年の女子児童が側溝に足を入れて遊んでいたところ流される事故が発生。およそ80メートル流された後、父親に救助されましたが、溺れて死亡しました。

 また、岐阜県多治見市でも、2011年に小学4年の男子児童が側溝で流され死亡する事故が。「流れの速さを確かめる」と言って足を入れ、あっという間に流されたといいます。

 いずれの側溝も、幅は30センチから40センチほど。なぜこんな狭い側溝で、事故が相次ぐのでしょうか。
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子どもが流される事故が発生、「側溝」の危険を検証 流れに加え“浮力”が引き金に


名古屋市消防局と危険性を検証


検証で感じた“浮力”の怖さ

 私たちは、名古屋市消防局とともに検証を行いました。消防用のポンプを使い、大雨が降ったときの側溝を再現。深さ20センチほどの水の流れに、足を入れてみると…

「見た目以上に水に押される圧を感じます。これ、しっかりと大人でも足元に注意を払っていないと、危険性感じますね。」(鈴木康一郎アナ)

 さらに、足がすくわれひざがついた状態を再現してみると…

「すごく押される力を感じます。浮力を感じて浮き上がって、浮き上がったところに水の力が来るような感じです。」(鈴木康一郎アナ)

 実は、浮き上がるような感覚がこそが、この事故の引き金になっていると、水難事故に詳しい専門家は指摘します。

「流される要因のひとつは浮力。下に水が流れているだけで自分の体が浮いてしまい水と一緒に流れていく」(長岡技術科学大学 斎藤秀俊 教授)

 側溝に入ってバランスを崩した場合、水の流れだけでなく、水に“浮く力”も加わり、流されやすくなるというのです。

 また、事故が起きた側溝があった場所に共通していたのは、「坂道」に設置されていたこと。足をついたときに地面と靴の間が滑りやすく、足をとられる危険性が高まるといいます。そのため、側溝に足を付けた際、バランスを崩し転倒。この状態で流されてしまうと…

「(側溝は)水が流れやすい構造になっている。その中で捕まるところもありませんし、何の手立てもなく、そのまま流されてしまう可能性は大いにある」(名古屋市消防局消防研究室 渡辺勝己 室長)
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事故から子どもたちを守るには

 では、どうすれば事故を防ぐことができるのでしょうか。

「雨が降ると水が一時的にものすごく出る。子どもが落ちた時に流される危険があり、(多治見市に蓋の設置を)要望したわけです」(多治見市民)

 事故が起きた多治見市では、地区の要望をもとに通学路などの事故につながる危険の高いところから順次、蓋をする工事を進めています。しかし、予算の都合もあり、すべての側溝に蓋をすることには、限界があるのも事実です。

 子どもの好奇心が事故につながらないために、通学路などを点検し、危険個所を地域や家族で共有することも必要です。