■ ノロウイルスの季節=下痢や嘔吐、基本は手洗い1/7(日) 17:03配信


時事通信



 毎年冬を中心に多くの感染者を出すノロウイルス。食中毒の一つとして知られ、家族や友人が集まっての会食や新年会などが多い正月以降は特に警戒が必要だ。ノロウイルスに感染すると激しい下痢や嘔吐(おうと)に襲われるが、通常は数日間で自然に回復する。しかし、抵抗力の弱い高齢者や乳幼児を中心に重症化する患者も多い。感染力が強いため、集団食中毒を招く恐れもある。
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ノロウイルスの季節=下痢や嘔吐、基本は手洗い


予防は手洗いが基本


食材加熱だけでは不十分

 ノロウイルスは自然環境に多く存在し、汚染された二枚貝などの食品が感染源になる場合がある。食材を加熱することはもちろん必要だが、それだけでは不十分なこともある。帝京大学医学部附属病院(東京都板橋区)で調理を担当する病院栄養部の朝倉比都美管理栄養士は「乾燥にも強いノロウイルスが人の衣服や手などに付着し、これが厨房(ちゅうぼう)に持ち込まれて食材や食器を汚染してしまう危険がある」と指摘する。食材を介した食中毒への対策だけでなく、人から人への感染症としての対策も重要になる。

 特に怖いのは、ウイルスに感染しながら激しい症状が出ずに日常生活を送っている患者が少なくないことだろう。自分が感染者だという自覚がないままにウイルスを拡散させてしまう危険があるからだ。
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ノロウイルスの季節=下痢や嘔吐、基本は手洗い


帝京大学医学部附属病院の朝倉比都美管理栄養士


厨房での厳格規定

 同病院の厨房の規定では、始業や入室前、トイレの使用後には流水とせっけんで30秒以上、2回繰り返して手を洗うよう定められている。ドアノブや調理器具などの取っ手の拭き取りなどを含めた室内清掃は、病院外の流行状況や季節などに応じて最低でも1日3回、最高で8回水で薄めた次亜塩素酸製剤を浸したペーパータオルなどで行っている。

 職員に対しての指導も徹底している。職員自身だけでなく、家族の中でもノロへの感染を疑うような下痢や嘔吐、発熱などの症状が出た場合は出勤を停止し、感染していないことが確認されるまで職場に復帰させない。「目標はウイルスを厨房に入れないこと。対策を徹底するには何度も反復して説明することが大切だ。調理部門だけでも食中毒に関して年数回の勉強会を開催し、問題意識と知識の共有化を進めている」と朝倉管理栄養士は強調する。