■ 獅子(しし)身中(しんちゅう)の虫 2008.8.26

《獅子の体内に寄生して、ついには獅子を死に至らせる虫の意》

1 仏徒でありながら、仏法に害をなす者。

2 組織などの内部にいながら害をなす者や、恩をあだで返す者。

◆「獅子心中の虫」と書くのは誤り。


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出典:「梵網経−下」・「仁王経−嘱第八」 「如師子身中蟲、自食師子肉」
出典@:梵網経(ぼんもうきょう) 経典。2巻。鳩摩羅什(くまらじゅう)の漢訳と伝えられる。特に下巻は大乗菩薩戒の根本聖典で、菩薩戒としては下巻だけを用い、直接戒を説く部分は戒本とされる。
出典A:仁王般若経(にんのうはんにゃきょう) 大乗仏教の経典。2巻。後秦の鳩摩羅什訳の「仁王般若波羅蜜経」と唐の不空訳の「仁王護国般若波羅蜜多経」とがある。この経を受持することによって、災害を祓い、福を齎すと信じられ、法華経・金光明経とともに護国三部経として尊ばれた。「仁王経」。