■ ウイルスとレセプター

また麻疹や風疹が流行し始めています
日本だけではなく世界的な、それもいわゆる先進国も含めての傾向です。
しかしまだ大流行には至りません。
一方、インフルエンザは毎年年中行事のように世界中で猛威を振るいます。
この違いは何でしょう。
それは麻疹や風疹は人間にのみ病気を生じさせるからであり、インフルエンザは、もともと鳥の病気の原因ウイルスが豚や人間に感染できるように進化したウイルスだからです
細菌やウイルスが生き物に感染するには、「くっつく」ことが必要です
ウイルスの場合は鍵と鍵穴の関係にたとえられているように麻疹や風疹ウイルスは人間の細胞にある鍵穴に会った鍵しか持っていない(今のところ)ですが、インフルエンザウイルスは鳥や豚、人間の細胞の鍵穴に合った鍵を持っており、しかも常にいろいろな鍵を作り出しています
これが麻疹や風疹はワクチンで感染を完全に防ぐことができ(きちんとワクチンが接種されていれば)、インフルエンザは防ぐことができない(きちんとワクチンが接種されていても)
理由の一つです。