■ インフルエンザと新薬

インフルエンザの治療薬として「ゾフルーザ」が主役になりつつあります
今までのインフルエンザの治療薬とまったく作用機序が異なる薬です
今までの薬は、細胞の中で増えたインフルエンザウイルスが細胞の外へ広がらないように抑える働きをしていましたが、ゾフルーザはインフルエンザウイルスが細胞の中で増えないようにしてしまいます
具体的には、人間が常に生きるために作り出している、細胞のDNAという設計図に基づいた部品を作るメモに当たるメッセンジャーRNAをインフルエンザウイルスはハイジャックして一部を切り取って自分のコピーを作る材料にしてしまいます
ゾフルーザはこのハイジャックを抑える働きをする薬です

いまのところ効果は抜群、大きな副作用も報告されていないようです
ただし大量に使われるようになると、当然副作用の報告も多くなりますから注意が必要です
まだこれからもいろいろな治療薬が発売される予定です


科学技術の進歩はとどまることを知りません
人類はどこまで平和利用ができるのでしょうか

人間の脳自体はあまり進んでいませんから心配ですね