■ ホルムアルデヒド

ホルマリン【formalin】



ホルムアルデヒドを水に溶解したもので,日本薬局方によれば含量は35.0〜38.0%であり,重合を避けるためにメチルアルコールを5〜13%加えてある。外国の局方にはメチルアルコールの量は規定されていない。防腐用,消毒殺菌用に使われ,細菌,ウイルス,芽胞,カビなど多くの微生物に作用して生活力を奪う。器具などの消毒用には1%液が用いられるが,作用温度を20℃以上にしないと,効果は急速に低下する。また細菌の産生する毒素と結合してトキソイドとする作用がある。


世界大百科事典 第2版の解説

ワクチンの製造過程で、インフルエンザウイルスを不活化するために使用していますが、最終的にきわめてわずかな量のホルマリンが残ります



 インフルエンザワクチンは「不活化ワクチン」といって、ウイルスの感染力や毒性をなくして作られます。この毒をなくす過程で、ホルマリン(ホルムアルデヒド)が使われ、精製過程で取り除かれるもののわずかに残ることがあります。日本で使われるインフルエンザワクチンには、全く入っていないか、入っていてもとてもわずかな量です。

参考


小児科医ママの大丈夫!子育て


インフルワクチンは効かない? 添加物が心配って本当?https://www.asahi.com/articles/SDI201810071687.html?iref=com_api_osusume

実は私たちの体内には、たんぱく質を合成するためホルムアルデヒドが存在します。また、自然界にもホルムアルデヒドはあって、農作物を通して体内に入ります。例えばリンゴ、ホウレンソウ、豚肉、タラなど、毎日食品として取るほぼすべてのものに含まれますが、リンゴ1個5mgと比べてもワクチン中のホルムアルデヒド0.1mg以下はかなり少なく、ほぼ無視していいくらいの量です。


インフルエンザワクチンのホルムアルデヒド含有量

ホルマリン 0.1μL以下
  1ℓ=約1s=1×1000×1000mg
  0.1μL=0.1mg

リンゴ1個約300g  300g×約3ppm=10mg


100分の1ですからかなり少ないですね




食品中のホルムアルデヒド・食品ホルムアルデヒド・含有量(ppm)

りんご・梨などの果実類 2〜8
きゅうり        2.3〜3.7
鳥獣肉類        0.5〜6
魚肉          6〜14
薫製品         3〜30
鱈           30
冷凍鱈(背肉)     21
冷凍鱈(白身)     4.6
えび          2.4
ヤリイカ        1.8
生しいたけ       6〜24
乾ししいたけ      100〜230
その他のきのこ類    8〜20