■ インフルエンザの薬

インフルエンザウイルスに直接効く薬(抗インフルエンザ薬)の種類が今年からまた増えました

@NAノイラミニダーゼ阻害薬
タミフル、リレンザ、ラピアクタ、イナビル


AmRNA阻害剤
ゾフルーザ  今年から発売された新しい薬です

Bポリメラーゼ阻害剤

ファビピラビル 新型インフルエンザ用に備蓄されています


昔と比べると隔世の感があります
医学の進歩は凄まじい速さです



@は以前から使われています
インフルエンザウイルスが細胞から出てゆくときに、くっついている部分を切り離す酵素
NAノイラミニダーゼを使いますが、この酵素をを働かなくする薬です
この酵素の形を変えて薬が効かなくなる耐性ウイルスが少しずつ増えています


Aインフルエンザウイルスが増えるために持っているポリメラーゼという酵素の働きを
直接止めてしまう薬です
特効薬として期待されていますが、切り札用として国家備蓄されていて一般には使われていません

B今年から使われる新しい抗インフルエンザ薬です
インフルエンザウイルスは、人間の作り出すmRNAの一部をエンドヌクレアーゼという酵素で切り取り、それを利用して自分のmRNAを作り出して増えてゆきますが、このエンドヌクレアーゼという酵素の働きを止めてウイルスの増殖を抑えます
一回飲むだけでよいので画期的な薬になる可能性があります


このようにインフルエンザに対する薬がいろいろありますからもうワクチンは必要がない、とは言えません。
なぜなら、インフルエンザにかかってしまい時間がたつと薬の効果がなくなってしまうこと、また、薬の使い過ぎは薬に対してウイルスが強くなる原因になること、また、薬の副作用の問題が起きてくることなどがあるからです