■ インフルエンザ   インフルエンザワクチンの仕組み  何を接種しているのでしょう?

インフルエンザワクチンの接種の季節となりました
でもこのワクチンの中身はなんでしょう
すぐに答えることができる人は少ないと思います


今使われているインフルエンザワクチンは、ほとんどHAワクチンという不活化ワクチンです(一部生ワクチンも使われています、日本ではまだ少ないです)
このHAとは?
HAはヘマグルチニンという物質(糖タンパク)のことです。
インフルエンザウイルスはこのHAを使って人の細胞にくっつきます(正確にはシアル酸に付着します)すると自動的に細胞がインフルエンザウイルスをまるごと細胞の中に取り込みます。これをエンドサイトーシスといいます
そこからウイルスの大量のコピー作業が始まりますので、これを阻止するためにあらかじめHAが細胞になるべくくっつかないように準備しておく、つまりHAに対する抗体を作っておけばよい、そのためにワクチンとしてHAを体に入れればよい、という仕組みになります

ワクチンといってもそれぞれ抗体のつけ方や目的が異なっています
したがってワクチンが万能ではないこともわかります
また、その重要性も理解できます

なんとなくワクチンを接種、というのは不安と期待が交差し、混乱を招く元になります