■ 結合型ワクチン

ヒブワクチンと肺炎球菌ワクチンは結合型ワクチンです

ヒブも肺炎球菌も莢膜という多糖類の膜でおおわれているため、抗体ができにくいという大きな問題がありました
抗体はタンパク質のような大きな分子には作られやすいのですが、多糖体のような小さな分子には作られにくい、しかも免疫システムが未熟な赤ちゃんにはもうひと工夫が必要です
そこでヒブワクチンは莢膜多糖体と破傷風毒素(タンパク質)と結合させ、肺炎球菌ワクチンは莢膜多糖類とジフテリア毒素(タンパク質)と結合させ免疫反応を高くすることができました

このような結合させるタンパクを「キャリアタンパク」と言います





なお

インフルエンザ菌は、グラム陰性桿菌であり、細菌外膜に含まれる内毒素(エンドトキシン)であるリポ多糖体を完全には除去できないという特長があり、この点が、同様のポリサッカライドワクチンである肺炎球菌ワクチンとの大きな違いがあります