■ 感染症とグローバル化  

世界がグローバル化して何が変わっているのか

こと感染症に限れば、かなり深刻な問題が浮かび上がってきます
人類の歴史は感染症の歴史でもありました

その1 人の流れ

人や物の流れが加速度的に速くなり、国境がなくなり地球は一つになりました
みんながつながってよい絆が生まれるというとそうばかりではありません
病気の絆も強く速くなるからです
少し前のSARS,MERS騒動、最近のエボラ熱、ジカ熱などが典型です

地球の裏側だけにしかなかった病気があっという間に地球全体に広がる可能性を示しました
2009年の新型インフルエンザ騒動もその一つです

その2 情報

人を含む物流の量と速さが爆発的に増えると同時に、情報量も人類がいまだかつて経験したことがない量と速さで拡大しつながってきています
しかしその内容となるとまさにゴミ箱、玉石混合。
個人が正確、あるいは正確であろう情報を見分けることが難しくなるとともに誤った情報に踊らされるそして不安をあおられる機会が圧倒的に多くなりました

とくに感染症に関する情報は相手が目に見えませんから不安が不安を呼ぶ形になりやすいです
「正しく恐れる」ことが肝心というもののなかなか難しいのが実情です

これを回避する手段は「備え」でしょう。
「備えあれば憂いなし」の格言は感染症の世界でもっとも有効です
病気に対する予備知識、それをもとにした予防策、なかでも人類が生み出した科学の結晶であるワクチンの重要性と必要性は今後もますます比重が増すことでしょう


その3人獣共通感染症

経済のグローバル化は人と物の動きに加えて人間以外の生物の移動にも劇的な変化を与えつつあります
最近のジカ熱やSARSなど動物や昆虫などを介して広がる感染症が次々と生まれてきています
家畜からペットとして人間以外の生き物が人間社会に定住するとき、それらの生き物をを通じて生じるいわゆる「人獣共通感染症」が今後より一層増えることは間違いありません



日本は2020年にオリンピックが開催されますが、現在のワクチンに対する行政の理解度で無事に乗り切れるれるか不安です