■ 副作用 と副反応 | 2017 12 1 |
副作用とは、投与された薬が目的以外の作用を引き起こた場合で、副反応はワクチンが目的である免疫反応以外の反応を引き起こした場合に使われます ここで意味することはほぼ同じことです。 ワクチンが「免疫反応」という人間がもともと持っている仕組みを利用して効果を出しているので作用より反応という言葉を使っています そしてふつう副反応、副作用とも投与されたワクチンや薬物との因果関係が明らかなことが必要です しかしワクチンの副反応の報告制度では、接種後にある期間内にある決められた症状が発生した場合には、原因にかかわらずすべて報告する義務があります これを有害事象と呼びます ある決められた症状以外の場合は、その他の反応としてワクチンと直接関係がある症状のみを報告する義務があります このことがワクチンをめぐる副反応、副作用の話をややこしくしています 結局なにが問題なるというと、接種後にある期間内にある決められた症状(重大な副反応として扱われます)が発生した場合には、原因にかかわらず報告される症状は有害事象ではなく、副反応として分類されてしまうことです 有害事象という言葉は普通の人には難しい専門用語であり、初めから悪いような響きがあるのでとりあえず副反応と呼んでしまおう、というのが実情です 本当は「原因を問わない副反応」というべきですが、適切な言葉が見当たらないのでまとめて「副反応」のままにしてされています ですから副反応の頻度を述べるときにこのことを考慮に入れないと「ワクチンにはこんなに有害な副反応が多いんだ」ということになってしまいます とくに重大な副反応と呼ばれる症状の中にはワクチンが原因でないものが含まれていて、それがどのくらいの割合で発生するのかが問題になります それはワクチンを接種しない人たちと比較するなどというとても時間と労力がかかる統計学的な検討がなされることが必要です 厚労省 http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou20/hukuhannou_houkoku/ |