■ 情報の新しさと古さ | 2017 11 18 |
情報を取捨選択する場合に気をつけなければならないのはその正しさですが、その正しさも時とともに変わっていきます。 昨日の常識今日の嘘、は医学知識でよくあるケースです。 かつて膨大な労力や資金をかけて導き出された信頼できた研究結果でも、時間がたてば全く意味をなすなさないばかりか判断を混乱させる原因にもなることがあります。 例えば、インフルエンザワクチンの有効性に対して疑問を呈するためになされた日本の前橋レポートはとても有名です。今から考えてもとても素晴らしいレポートであり、その当時ではとても水準が高く参考すべき価値があったレポートです。しかし、現在の医学レベルから考えると、残念ながらそれ程の価値がなくなってきています。むしろ、古いこの研究結果を基にして論理を展開する人たちが今でも時々見られれるのは困りものです。 昨日もある週刊誌に、インフルエンザワクチンの効果に対して疑問を呈していたその道で有名な先生の記事が載っていました。その先生も1970年代という古い外国のデータを引用して自説を展開していました。 数字は人を説得するときにとても有効なものですが、受け取る側はその根拠を常に問い続けなければトリックにかかりやすいので要注意です |