■ あらためて、予防接種は効果があるのか。2017  11 10



インフルエンザワクチンが始まっています。毎日大勢の方々がインフルエンザワクチンを受けにみえます。
一方で、インフルエンザワクチンは、効果がないからということで打たない方もみえます。
ワクチンを打つ時にはそのメリットとデメリットを考えて接種しましょう、とはいうものの、そのメリットとデメリットのバランスがはっきりわからないのがワクチンです。そのために、常に反対派と賛成派がつばぜり合いを起こし、そこにメディアが肩入れして情報が混乱してその結果、ワクチン接種する人々が右往左往することが多くなります。
これは、すべてのワクチンに共通する問題です。
メリットはワクチンを受ければ病気にかからない、かかかりにくくなる、しかし、その程度は人それぞれですし時間によっても変わってきます。またある割合で全く効果がない人が必ずいます。
デメリットはやはり副反応という全く余分な症状がある一定の割合の人に必ず起こるということです。
この副反応にもいろいろありますが、命にかかわらない、後遺症残さないことが大事です。しかしこれもゼロではありません。
結局、接種した方がいいと思うけれども副反応が起こるのが怖い、ということが接種する側の結論でしょう。
しかし残念ながら、あらかじめ大きな副反応が起こることがほとんど予測できないのがワクチンの宿命です。
ワクチンは受けるときに、副反応というくじを引いてそれに当たったら不幸になる、という確率の問題といってもいいと思います。
(とても低い確率ですけれども。宝くじを買ってる人はよくわかると思いますが)
現代では、副反応によって重大な症状が生じたときは保証制度が用意されています。
もちろんお金の問題だけではないのですが、今のところこれ以上の仕組みはありません。
それではワクチンは打たないほうがいい、という意見が出てきます。
ワクチンを打たないことによってその病気にかかる確率は社会の状態によって変わってくるのも事実です。
病気にかかる確率が低くなれば、あえてワクチンを打つ必要がない、という意見にも道理があります。
ですから、ワクチンの是非は絶対的なものはなく、いつも相対的なものなのです。それを納得していただくように説明しようとするのが我々現場の医師の義務となります。この説明をきちんとするためには、ワクチンのことをいつも考える相当な努力が必要と思われます。