■ 自由になるためです

ー福岡伸一:生物学者ー


学生からの「なぜ勉強をするのか」という問いへの答え。

もはや知識を駆使することはAIが人間を超えてしまっています。
AIが絶対できなくて、人間のみができること、それは自分自身を壊すことです。
というか人体は日々刻々と壊れて新生しようとしています。この差が開いてゆくことが「老い」と言えるでしょう。
せめて頭だけはこの差が開かないように努力したいものです。
それには常に刺激を与え続けること、情報のインプットとアウトプットがもっとも効果的です。薬に頼るようではいけません。最古ぷの薬は「考えること」よって考える人を制作したロダンは最高の芸術家です。人間の本質を造形化したのですから。
ただし「考える人」が何を考えているか外からは想像するしかありません。その自由さが素晴らしい。ただ眠たいだけなのか、何を食べようか、よからぬことを計画しているのか、実際は何も考えていないのか。