『こどものツボ』  V.よくある感染症

中耳炎(急性中耳炎)

どんな病気?

中耳炎は、主にカゼをひいた時に起こります。 カゼをひいて咳や鼻水が続くと、のどにいる細菌やウイルスが、耳管というのどから耳に つながる細い管を通って、耳の中の中耳というところに入り込み、たくさん増えてこの病気 を起こしてきます。 中耳は鼓膜(こまく)で区切られた小さな部屋ですので、炎症が強いとここに膿がたまり、 さらにひどくなると鼓膜を破って耳の外に膿がでてきます(耳だれ)。中耳炎はとっても痛い ものですが、小さい赤ちゃんの場合は、痛みを言葉で訴えることができないので、機嫌がと ても悪い、耳をよくさわる、夜泣き、首をふるなどの症状が多くみられます。

治療

飲み薬: 細菌をやっつける抗生物質と痛みをとる痛み止めが処方されます。
切 開: 中耳にたまった膿をだすために、鼓膜を切ることも行われます。 切った鼓膜は2〜3日でふさがります。 耳鼻科では、点耳薬が処方され、耳の消毒や殺菌が行われます。

家庭での看護

痛み : 痛みが強い時は痛み止めの薬を使います。 また、耳のうしろを冷やしてあげると痛みが少なくなります。
入浴 : 熱がなく、鼓膜が破れていなければお風呂に入ってもかまいません。 耳だれがでたり、鼓膜を切った後は入浴は控えます。

注意すること

中耳には、耳で聞いた音を伝えるはたらきがあります。 中耳炎が長びくと、このはたらきが悪くなって音が聞こえにくくなることもあります。最後までしっかり治すことが大切です。