『こどものツボ』  U.よくある症状とその看護

おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)

どんな病気?

正式な病名は流行性耳下腺炎といいますが、耳の下(耳下腺)がはれて"おたふく"のよ うな顔になるため、俗におたふくかぜといいます。 ふつう左右ともはれますが、片側だけで終ることもあります。 はれはおよそ1週間くらい続きますが、その間は痛みのため、つらい思いをしなければな らないことも少なくありません。 熱はでないことも多く、でる場合でも3〜4日くらいで落ちつきます。

治療

飲み薬 : 熱や痛みをおさえます。
湿  布 : いやがらなければ冷湿布も効果があります。

家庭での看護

食事: 固いものや刺激が強い食べ物は避けます。 痛みが強い時は、かまなくてもよいプリン、ゼ リー、おかゆ、とうふなどの食べ物や、スープ、 ジュース、牛乳などの水分を中心にあたえます。
入浴: 熱がなくて元気があれば入浴してもかまいません。

保育所・幼稚園・学校

他の子どもにうつるので、はれがひいて医師の許可がでるまで休ませます。

注意すること

おたふくかぜはほっぺがはれるだけの病気ではなく、髄膜炎や膵炎、睾丸炎など全身にいろいろな病気を起こすことがあります。 ひどい頭痛があって何度も吐く時や、腹痛を訴えたり、睾丸を痛がる場合は、できるだけ 早く医師の診察を受けることが必要です。

おたふくかぜ以外にも耳の下がはれる病気があります。
・はれがすぐにひいてしまったり(ふつうの耳下腺炎)、どんどん赤くはれてくる(化膿性・耳下腺炎)ようなことがあったら、もう一度医師の診察を受けましょう。