マッシーのえほん はじまるよ!

ちきゅう
みんなが 住んでいる、この 地球。
ちてい おくふか だいおう まじん まじん しろ
その 地底の 奥深くに、「わるわる 大王」とたくさんの 魔人たちがいる 魔人の 城」がありました。
だいおう きょう まじん あつ わる そうだん
そこでは「わるわる 大王」が、 今日も 魔人たちを 集めて、 悪いことを 相談していました。
まじん ちじょう にんげん びょうき
魔人たちよ。 地上の 人間たちが 病気になってしまえば、わしたちの 住みやすいところになる。
はや にんげん びょうき おも
そこで、はしかを 流行らせて 人間たちを 病気にしてしまおうと 思っておる!」
まえ ちから にんげん
「ハシカーンよ。お 前の 力で 人間たちをみんなはしかにしてしまうのじゃ。」
だいおう ことば わら
ハシカーンは、 大王の 言葉を 聞いてニヤリと 笑うのでした。
 
「おまかせください。
ばくだん ちきゅうじょう
はしか 爆弾をばらまいて、 地球上を、はしかだらけにしてみせます。」
やま うえ けんきゅうしょ おおさわ
そのころ、 山の 上の 研究所では、みんな 大騒ぎ。
けんきゅうしょ わる びょうき なお くすり つく
この 研究所は、 悪い 病気を 治す 薬を 作っているところです。
はかせ こわ びょうき せつめい
博士は、みんなにはしかがどれほど 怖い 病気かを 説明しています。
ねつ はなみず かぜ しょうじょう はじ
「はしかは、 熱や 鼻水、せき など 風邪のような 症状で 始まるんじゃが、
ねつ おも ふたた たか ねつ ではじ
3〜4 日していちど 熱が 下がったと 思うと 再び 高い 熱が 出始め、
どうじ あか はっしん からだ じゅう
同時に 赤い 発疹が 中に 出てくるんじゃよ。
にち こうねつ つづ せき
その 後も4〜5 高熱が 続き、 咳もひどくなってぐったりしてしまうんじゃ。」
とく ちい あか ばあい きかんしえん はいえん ちゅうじえん
「特に 小さい 赤ちゃんの 場合は、 気管支炎や 肺炎、 中耳炎などにもなりやすく、
いのち
ひどくなると 命にかかわることもある。
のうえん いのち たす おも こういしょう
また、はしか 脳炎にかかってしまうと、 命が 助かっても 重い 後遺症が
のこ おお
残ることも 多いのじゃ。」
はかせ しんぱい
博士は、 心配そうに 言いました。
だいおう てした
「そのはしかを、わるわる 大王の 手下であるハシカーンが、
ちきゅうじょう はや たくら
この 地球上に 流行らせようと 企んでおる・・・」
とき おお わら ごえ けんきゅうしょ ひび
その 時です。 大きな 笑い 声が、 研究所に 響きました。
おどろ かえ
驚いたみんなが 振り 返ると、そこにはハシカーンがいました。
わたし
「わっははは! 私がハシカーンだ!」
はかせ
博士は、ハシカーンに 向かって 言いました。
おまえ ちじょう はや ちきゅう
お前は、この 地上に はしか を 流行らせて、 地球を 乗っと 取るつもりらしいが、
にんげん あま
人間を 甘く 見てはいかんぞ!」
わら かえ
ハシカーンは、なおも 笑いながら 言いかえ 返しました。
かんたん にほん はや
「いーや、 簡単なもんだ! 日本では、はしかが 流行りやすいからな。」
ことば はかせ こま
ハシカーンの 言葉を 聞いた 博士は、 困ってしまいました。
たし にほん ねんかん まんにん まんにん ひと
確かに 日本では、まだまだ 年間10 万人も 20 万人もの 人が、はしかにかかっておる。
よぼうせっしゅ ひと おお さいきん
はしかの 予防接種を 受けていない 人が、まだまだ 多くいるからじゃ・・・ それに 最近は
ちい よぼう せっしゅ おお たい
小さいときに 予防 接種を 受けていても、 大きくなるにつれて はしかに 対する
ていこうりょく ひと おお
抵抗力がなくなってしまい、はしかにかかってしまう 人も 多くなってきておる」
とくい おおわら
ハシカーンは、 得意げに 大笑いしました。 「わっははは。そのとおり。はしかの
かんせんりょく つよ にほん はや
感染力は 強いのだ! まずは、この 日本からはしかを 流行らせていくぞ!」
「まてー!そうはさせないぞ!」
とつぜん こえ うし ひび
突然の 声がハシカーンの 後ろに 響きました。
すがた
そこには、マッシーの 姿がありました。
はかせ けんきゅうしょ われ とうじょう よろこ
博士も、 研究所のみんなも、 我らがヒーローの 登場に 喜びました。
「あー、マッシーだー!」
とつぜん あらわ おどろ
ハシカーンは、 突然、マッシーが 現れたので 驚いています。
せま いきお
マッシーは、ハシカーンに 迫る 勢いで 言いました。
むだ ぼく ちから
「ハシカーン。ウィルスをまいても 無駄だ! 僕の 力で、
 
はしかのウィルスをやっつけてやる。」
わら
ハシカーンは、 笑いながらマッシーに 言いました。
 
「フフフ、できるかな?これをうけてみろ。!」
そう 言うと、ハシカーンは はしかウイルスがいっぱい 詰まっ
ばくだん
はしか 爆弾をマシーンに 向かって 投げつけました。
「おっとあぶない!」
じゅう つぎ つぎ ばくだん
マッシーはすばやくワクチン 銃をとりだして 次から 次へと、はしか 爆弾を
  ばん
打ち 落としてしまいました。 「こんどはこっちの 番だ!」 マッシーは、そう 言うと
ちゅうしゃき ちゅうしゃき
注射器を 取り 出しました。 そして、ハシカーンに 向かって、その 注射器を 投げたのです。
 
これをうけてみろ!ワクチンスペシャル!
みごと あたま
それは、 見事にハシカーンの 頭に 刺さりました。
こんど からだ ひかり
すると 今度は、マッシーの 体から 光が、ハシカーンへと 伸びていきます。
よぼう せっしゅ
予防 接種ドッキング・オン!」
ひかり からだ つつ
その 光は、ハシカーンの 体を 包み 込み、 やがてハシカーンは 溶けてなくなってしまいました。
はかせ ふあん
マッシーは、ハシカーンが 溶けてしまったので、ほっとしました。 でも、 博士はまだ 不安そうです。
あんしん
「マッシー。たしかに、ハシカーンは 消えたんじゃが、まだ 安心はできんぞ。」
はかせ
マッシーは、 博士にそのわけを 聞いてみました。
はかせ あんしん
博士。 安心できないって、どういうわけですか?」
はかせ
すると 博士は、こう言いました。
ほか おお
「よいか、マッシー。 他にもまだまだ 多くのハシカーンがいるのじゃ。
かれ ちきゅう かんが
彼らはいつも、はしかウイルスを 地球にばらまくことを 考えておる。
かんぜん よぼう せっしゅ いちばん
はしかを 完全になくすには、 予防 接種を 受ける人を 増やすことが 一番たいせつなのじゃよ」
はかせ よぼう せっしゅ ふくさよう
「でも 博士。 予防 接種には 副作用があるんですよね。」
たし よぼう せっしゅ ふくさよう
確かに 予防 接種にはいろいろ 副作用があらわれることがある。
よぼう せっしゅ ばあい せっしゅ いっしゅうかん ねつ
はしかの 予防 接種の 場合は、 接種して 一週間くらいして 熱が 出たり
あか はっしん しんぱい
赤い 発疹が 出たりすることがあるんじゃ。 だがこれらはそれほど 心配するようなものではない」
はかせ たず
またマッシーが 博士に 尋ねます。
たまご よぼうせっしゅ ほんとう
卵のアレルギーがあると、はしかの 予防接種はできないときいたのですが 本当ですか?」
はかせ
すると 博士は
たまご りよう
「はしかのワクチンは、つくるときにニワトリの 卵を 利用しているんじゃが、
たまご せいぶん なか のこ かんが
その 卵の 成分がほんのわずかじゃが、 ワクチンの 中に 残っていることが 考えられる。
ひと もんだい よぼうせっしゅ
しかしほとんどの 人は 問題なく 予防接種を 受けることができるのじゃ。
しんぱい ひと いし そうだん
心配な 人は 医師とよく 相談して、
よぼうせっしゅ たいせつ
できるだけ 予防接種を 受けるようにすることが 大切じゃ」
あか えがお はかせ
それを 聞いたマッシー。 明るい 笑顔で、 博士にこう 言いました。
はかせ ただ ちしき よぼうせっしゅ
博士。みんなが 正しい 知識を 身につけて、 予防接種を 受ければ、
 
はしかはなくなるんですね。」
はかせ
すると 博士は、こう 言いました。
よぼうせっしゅ なか
「そうじゃ、みんなが 予防接種を 受ける 日が、 世の 中から 消えてなくなる 日なんじゃよ。」
ちきゅうじょう よぼうせっしゅ たいせつ おし
「よし、これから 地球上のみんなに、はしかの 予防接種の 大切さを 教えに 行ってきます。」
そら
そう 言うとマッシーは 空のかなたにと 飛んでゆきました。
 
「マッシーがんばってー」
そら
みんなは 空をあおぎながらマッシーに 手を 振りました。