看護士

 

病後児保育だより 2011.04月号

新学期をむかえ、この春入園したばかりの子どもたちが続々と入室してきています。 病児保育室プラスワンでは子ども2人に対してスタッフ1名という恵まれた体制のなかで日々保育にあたっています。一人一人の子のおもいをしっかりと受けとめ、慣れない環境でも安全に、安心して、また楽しく過ごせるように、今年度もスタッフ一同ますます努力していきたいと思います。 さて、今回は『熱性けいれん』についてお話します。名前は聞いたことはあっても、どんなふうになるの?周りは何をしてあげたらいいの?など具体的なことはご存知ない方も多いかもしれません。子どもの10~20人に1人が起こすともいわれています。いざというときに、少しでも落ち着いて対処できるように、今一度確認してみてください。

 

もぐら保育室からのお願いとお知らせもぐら

☆ご利用の際、着替えは最低でも2セット以上お持ちください。
乳児や、嘔吐や下痢がある場合は、さらに多目にご用意ください。
ご協力をお願い致します。

  

   

 熱性けいれん(ひきつけ)とは? 

 けいれんの原因が脳にない子どもが、熱を出した時に起こるけいれんです。
これは、子どもの脳が未熟なために起こるもので、生後6ヶ月~3歳に多く、6歳を超えるとほとんどみられません。
熱を出すたびに繰り返す子もいますが、後遺症はありません。  

☆よくみられるけいれんの状態

急に唇や皮膚が紫色(チアノーゼ)になり、体を硬くして、眼球は一方を向いて白目となり、全身がガクガクとふるえ、その後、手足が硬くこわばって意識を失います。
ふつう5~6分でけいれんは治まります。

☆見間違えやすいもの

よく見間違われるものに悪寒(寒気)があります。高熱が急に出るときにガタガタぶるぶると体を震わせることがあります。
意識はあるか?眼球は白目をむいてないか?に注意してください。
悪寒の場合には体をしっかりと温めてあげることで、治まってきます。

☆看護のポイント

目の前でけいれんを起こしている子を見たら、気が動転してしまうかもしれません。
でも熱性けいれん自体は、たいていの場合は数分以内に自然に治まります。
それを信じて、なるべく落ち着いて行動しましょう。

☆まずは時計をチェック。ひきつけの持続時間を計る。
☆胸元をゆるめて、平らなところに寝かせる。
☆吐いたものがのどにつまらないように、顔を横向きにする。
☆目や手足の様子、左右が同じ動きをしているかを観察する。
☆体温を計る。

※大声で名前を呼んだり体をゆすったりすると、かえってけいれんが治まりにくくなってしまいます。
 口の中にものをつめたりしてもいけません。(吐く原因になったり、口の中を傷つけてしまうことがあります)

☆すぐに受診が必要な場合もあります

☆けいれんが10分以上続く時、またけいれんを何度も繰り返す時
☆けいれん後も、顔色が悪い、意識がないなど全身状態がすぐれない時

  ☆この様な状態の時にはすぐに受診して下さい!☆

片山こどもクリニック